子育て中の主婦に人気のある資格の1つと言えば、保育士です。
通信教育でも勉強できる点や、就職先が豊富にある点、また試験のハードルがそれほど高くないことから、主婦にとって好条件が揃っているのです。
大切なのは、資格取得後の働き方をよく理解しておくこと。
子育て中の主婦が、納得のいく環境で働けるのかどうかの見極めが必要です。
ここでは、主婦から保育士になるために、資格の取り方や勉強方法について取り上げていきます。
保育士の市場(ニーズ)
待機児童の問題を受け、国は保育園を増やそうとするものの、それに対する保育士の数が圧倒的に不足しています。
実際に100万人ほどの保育士が存在している中、就職して働いているのは30万人程度という数字も出ています。
このことから、完全なる売り手市場で再就職や転職にも有利に働くでしょう。
保育士が選ばれる理由
- 子育てや働きながらでも、通信教育等で比較的勉強がしやすいため。
- 認可保育園の増加や託児所等、就職先が多岐にわたって存在するため。
- 今後も転職市場であり、売り手市場でもあるので、就職に有利。
保育士の資格とは?
国家試験の受験者数は年々増加してきており、平成20年には37,000人程度であったものが、平成25年には51,000人程度と急激に伸びています。
その中で子育て中の主婦の数も多く、時間や費用等、勉強するのに有利な条件が揃っていることが、後押しをしているようです。
保育士資格の取り方
社会人から保育士になるためには、保育士の養成学校(大学、専門学校等)に通い、卒業と共に資格をとる方法があります。
しかし、子育てや仕事をしながら通学することは非現実的。
ほとんどの受験生が、通信教育等で勉強し、年に一度の国家試験を受ける道を選んでいます。
保育士資格の難易度
学科試験、そしてその後の実技試験と、どちらもおおよそ6割程度の正解で合格できます。
また学科に関しては、一度合格した科目は3年間有効なので、地道にかつ着実に勉強を進めるのもよいでしょう。
保育士資格の取得を評価すると?
評価の解説
- 就職のしやすさ:★★★★★(5点満点中5点)
- 待機児童の問題が解消されず、今後も保育園の増加や働き方の多様化により、売り手市場が続きます。
各職場では引く手あまた。就職に困ることはないでしょう。 - 合格率:★★★★☆(5点満点中4点)
- 合格率は毎年10%~20%を推移しています。
学科も実技も6割程度を正解するとクリア。
学科の合格科目は3年間有効なので、1発でなく数年かけて合格する人も多いようです。 - かかる費用と期間:★★★★☆(5点満点中4点)
- 通信講座を上手に活用すれば、学校に通うよりははるかにお金をかけずに勉強することができます。その費用はおよそ5万~6万円前後。
また、集中してコツコツ暗記をしていけば、子育てをしながらでも1~2年程度の勉強で合格する主婦もいます。 - 将来性:★★★☆☆(5点満点中3点)
- 就職先はいくらでもあります。しかし、そこで長く働けるかどうかは、労働条件等が自分の思うものに見合っているかどうかによります。
実際に離職率も多いことから、将来的に安定しているかどうかは人によって様々です。 - 子育てとの両立:★★★★☆(5点満点中4点)
- 通信教育であれば、自宅で学習ができます。
睡眠時間等は減るかもしれませんが、子育ての合間をぬって勉強をしている主婦は多いですよ。
保育士資格にまつわる本音
では、実際に子育てをしながら、また働きながら資格取得に挑んだ主婦の本音を聞いてみたいと思います。
-
子育て&仕事で1日の勉強時間は1~2時間程度。
短期合格を目指すなら、集中して勉強に取り組める時間が絶対に必要です。 -
資格があっても、就職先選びに失敗すると長く働けない。
給料の低さや残業の問題等、労働環境の質を考えたら、他の職種も考えておいた方がよかったかも。
資格を選ぶポイントは、取得のしやすさだけでなく、それを将来納得のいく形で活かせるかどうかです。
働く主婦にとっては、子育てとの両立ができる環境が理想的です。
そのような環境を求めて、他の職業と比較してみることも大切ですよ。
せっかく保育士として就職しても、低賃金でハードワークであるため、離職率が高いのが現状です。
やはり子育て中であれば特に、労働条件や職場環境に縛られない、自由な働き方が魅力的に映るのではないでしょうか?
そんな子育て中の主婦に、今おすすめしたいのがweb業界です。
テレワーク(在宅勤務)が他業界より浸透しており、その中でも比較的単価が高く、独立も視野に入れられる、今注目すべき業界です。
きっと自分らしい働き方も見つけられるはずですよ!
子育て中の主婦へメッセージ
保育士の資格は、子育て中の主婦にとって勉強しやすい条件が揃っています。
また、世間では子育ての経験豊富な主婦に対する需要が高く、引く手あまたといった状況です。
しかし実際のところ、保育士として就職したものの、1年足らずで離職してしまう人が全体の1割程度にも上っています。
その理由として「収入面や職場環境への不満」「子供の命を預かるという責任の重さ」そして「子育てとの両立の難しさ」等が挙げられます。
そういった条件がありながらも、子どもの成長に寄り添うことができるという魅力はこの上ないもの。
何にも勝るこのやりがいを感じるために、目指す主婦も多いようです。
納得のいく就職ができるように、将来の自分を思い描いて勉強を始めるのがカギです。
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河野恭子

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