「自分は正社員じゃないから、妊娠したら退職しなくちゃならない」と決めつけていませんか?
派遣社員やパートなど、勤務形態に違いはあっても、産休は労働基準法に定められた制度であり、産休の条件も法律によって判断されます。
イメージだけで考えて退職という選択肢をしないよう、どんな条件になっているのか把握しておきましょう!
産休の条件は「労働者」であること
労働基準法によって定められた「労働者」には、産休を取得する権利があります。
つまり、産休の条件は、その「労働者」の定義に当てはまるかどうか、ということですね。
- 「労働者」の定義…事業または事業所に使用されるもので、賃金を支払われる者
これは、どこかに雇われて賃金を貰う人全てが、「労働者」と呼ばれます。
つまり、正社員はもちろん、派遣社員やパートといった勤務形態による区別はありません。
あなたが「雇われてお給料をもらう人」であれば、産休の条件を満たしているのです。
産休の条件を満たしても契約期間が途中で切れたら?
ただし、雇用契約の期間が決まっている派遣社員やパートの場合には、産休の途中で契約期間が切れてしまうケースがあるかもしれません。
「産前産後休業+その後の30日間の解雇」は禁じられているのですが、契約が終了してしまうことは原則、解雇に該当しません。
もし会社が契約を更新してくれない場合には、失業してしまうかもしれません。
あなたの契約を更新した回数や勤続年数によっては、更新が解雇とみなされる場合があります。
長年当たり前のように契約更新を重ねてきて、いざ妊娠した途端に更新されなくなってしまった場合などは、労働基準監督署に相談してみてください。
現実問題として産休を取得できるのか?
さて、ここまで法律上の話をしてきました。
しかし、いくら法律上の産休の条件を満たすといっても、派遣社員やパートが産休を取るということは、正社員より難しいという現実があります。
産休を許さないということは会社が悪いのですが、難色を示す上司や会社を説得してまで職場復帰したくない・・・という人も中にはいるでしょう。
産休の条件を労働局に相談をしても、会社と交渉をするのは労働者本人の義務ですから、赤ちゃんのためにストレスを回避したいですよね。

産休を取れなかったらどうする?
そういう人には、出産までの時間を利用して「出産後の就職に役立つスキル」を習得することをおすすめします。
キャリアアドバイザーの見地から、ワーキングマザーとなる皆さんにおすすめしたいものはWeb制作のスキル。
Web制作とは、ホームページやスマートフォンのアプリを作る技術ですね。
このスキルには、こんなメリットがあるのです。
- 初心者でも1ヶ月程度で学習できる
- スクールの費用が10万以下でプロデビューできる
- いま売り手市場であるWeb業界に転職ができる
- パソコンスキルが重視される事務職などに復帰する際も、プログラミングができると面接の際に一目置かれる
- 現場のプロとしてしっかり稼ぐことができる
- 自宅で子どもの面倒を見ながら、独立開業する(フリーランスになる)こともできる
非常に活用の範囲が広いため、いつどういった事情で仕事が続けられなくなるか分からないワーキングマザーの皆さんには、うってつけなのです。
とくに私がおすすめしたいのは、育児とキャリアを両立できる「フリーランス」。
とはいえ、会社でお勤めしかしたことのないと、不安も多いでしょう。
Web制作者としてフリーランスになることがどういうことなのか、まとめてみましたので、一度目を通してみてください。
まだまだ育児と仕事を両立しづらい日本社会。
悔しい思いをしながら社会が変わるのを待つよりも、自分が動いて理想の生活を手に入れましょう!
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萩原由紀

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